こんにちは。(❁´◡`❁)
手仕事が好きなAkiです。
『日本画』のどこに惹かれるのか、人それぞれだと思いますが、
日本画の大きな特徴といえば、まずは、画材ですよね。
そこにとても魅力を感じています✨
自然から生まれた私たちなのだから、
自然の鉱物や植物からできている紙を 昔の人が利用したのは、
当たり前といえば当たり前なのでしょうけど、
それを扱う繊細な手仕事があってこそ可能になるってこと。
いやあ、やっぱり、人間ってすごいなあって思います。
日本画を学び進めていくにあたって、今一度、
画材についてまとめてみたいと思っています。
Contents
日本画を始める初心者さんが、最低限必要な 画材や道具とは?
まず、岩絵の具 貴重な地球の鉱物をそのまま画材にするって、
すごいことだと思いませんか。
流行りの【パワーストーン】がそのまま絵になってると思うと、
描いた絵がラッキーアイテムになるような気がするし、
とても贅沢な地球の楽しみ方ですよね。
そんな技術を残してくれたことに、感謝✨
昔の絵師の先輩方や、絵の具を作っておられた方々に感謝です。
そんな、石のパワー✨をも引き出す絵が描けるように、
これからも精進していきたいと思います!
さて、基本の画材について簡単にまとめてみたいと思います。
これだけは揃えたい日本画の画材 あれこれ
- 和紙
- 絵の具
- 絵の具皿
- 膠鍋(にかわなべ)
- 膠水(にかわみず)
- 墨と硯(すずり)
- 筆
上記に挙げたものがあれば、基本的に、日本画は描けると思いますが、
必要になったら、少しずつ増やしていけば良いと思います。
いきなり、日本画を制作するのではなく、
まずは、描きたいテーマを決め、スケッチしたり、
下絵が必要になるので、
日本画の画材をそろえる前に、紙と鉛筆なども必要ですね^^
私はが初めて日本画を始めたころ、
絵皿などは、神棚にお供えするときの白い小さなお皿で、
使用しなくなっていたものがたくさんあったので
それをお下がりとして使用させてもらっていましたよ。
家の中を探せば、何かあるかもしれません。
色々と代用できるものを家の中で探してみてください~
ちなみに、下の画像は、製作途中で、席を立つ場合に便利なものです。
ラップと、透明容器のふたです。
乾燥予防と、ほこりが入るのを防ぐためです。
家にあるもので、色々工夫できますよ。
初心者さんなら、紙のこと、筆のこと、膠のことなどは、
選ぶのに迷いそうですね。
画材屋さんで、実際のものを見ながら、
また、説明を聞いてから、購入するのが一番と思いますね。
また、お店には、できれば、平日に行かれたほうが、
ゆったりと時間を取って説明をしていただけることと思います。
特に、日本画の画材で特徴的なものといえば、膠(にかわ)ですが、
膠(にかわ)は、墨にも含まれていますし、
古くから接着剤として使われているものです。
紙や絹にはもちろん、麻、木綿、革、木の板などにも描きます。
法隆寺の金堂壁画など、木の板ですよね。
つまり、接着剤である膠(にかわ)が定着するものなら
何でもOKということです。
現代人の私たちには、忘れ去られてしまって
なじみがないかも知れませんが、
使い始めると、なんだか、脈々と受け継がれてきた歴史の香りがしますよ。
独特の香りです。
私が日本画を始めた45年ほど前は、
乾燥した棒状の固い「三千本膠」が主流で、
それをバキバキと短く折って、膠鍋で煮溶かしていましたが、
今は、便利な膠液や粒膠が主流でしょうか。
私は、今でも三千本膠を使いたくなります。
バキバキと折るのが面白いのと、
接着力が強いように思うのです。
日本画の画材 和紙について
先ほども述べたように、和紙については、慣れるまでは、
画材店に出向いて
実物を見て紙肌を感じて、
お店の人に説明してもらうのが一番です^^
和紙の種類としては、
薄美濃紙、厚美濃紙、鳥の子紙、麻紙などがあります。
日本画は、接着剤の役目をする膠水と絵の具が
紙に絡んで固定されやすいように、
繊維の耐久性のある丈夫な和紙が最適です。
- 雲肌麻紙(くもはだまし)
小品から大作まで可能。麻と楮(こうぞ)の混合繊維。
繊維が粗く丈夫で、絵の具が乗りやすい。
ドーサ引きであらかじめ裏打ちされたものもある。 - 白麻紙(しろまし) にじみを生かした表現に最適。小品に
- 薄麻紙(うすまし) 薄い麻紙。小品に。
- 鳥の子紙(とりのこし)
鳥の卵肌のようで、つやのある柔らかい紙。
「ぼかし」「たらし込み」に向く。
屏風絵、花鳥画にも使われる。
雁皮(がんぴ)や三椏(みつまた)が材料。
絵巻物の源氏物語は、きめの細かい雁皮紙が使われている。 - 麻紙ボード
ドーサ引きした麻紙をべニア板に張ってあるもの。便利 - 裏打紙 (模写にも使用)、白口紙など。
- 美濃紙 下絵、描写用によく使われる。
薄くて強い紙。薄口と、厚口がある。ドーサ引きもある。
日本画用紙の寸法表(実質のりしろ含む)
小(2・6)判 | 136.0×67.0(cm) | P30号またはF25号までとれる |
中(3・6)判 | 188.0×97.0(cm) | P60号またはF50号までとれる |
4・6判 | 182.0×121.0(cm) | P100号またはF80号までとれる |
5・7判 | 212.0×152.0(cm) | F120号までとれる |
6・8判 | 242.0×182.0(cm) | P150号またはF120号までとれる |
7・9判 | 273.0×212.0(cm) | F200号までとれる |
日本画の画材 絵の具について
日本画は、岩絵の具という粉末状のものを
接着材としての膠水(にかわみず)で溶いて使います。
特に、水干(すいひ)絵の具は、
粒々状になっていることが多く、
紙にはさんで、筆を転がして、つぶして、
それでも細かくならないものは、
乳鉢ですったりします。
案外、手間がかかります。
なので、チューブ入りのものは、とても便利ですね。
岩絵の具は、天然の鉱物を砕いたものが使われていましたが、
貴重で高価なものもあるので、現在は、「天然岩絵の具」に加えて、
金属酸化物を焼成した人工岩石を砕いた「新岩絵の具」、
水晶末(すいしょうまつ)や方解末(ほうかいまつ)に
色を付けた「合成岩絵の具」が作られ、
現代日本画として使いやすいものとなりました。
微粒子の水干絵の具(すいひえのぐ)もあり、
本画の前段階に使うことが多く、
初心者向きの絵の具ともいえます。
胡粉(ごふん)白色を担うもので、これも日本画には欠かせません。
カキなどの貝殻を粉にしたものです。
小皿に充填して、セットになった「顔彩」もあり、
チュウブに入った「練り絵の具」や「棒絵の具」、
水に溶くだけで使えるものもあるので、
淡彩やスケッチなど、使い分けると良いです。
赤みを帯びた「油煙墨」(ゆえんぼく)と青みを帯びた「松煙墨」があります。
どちらも墨も膠と練り合わせて作られています。
日本画の画材 筆について
- 面相筆・・・細かい描写をする
- 彩色筆や削用筆・・・絵の具の含みがよいもの
- 隈取筆・・・墨や絵の具をぼかすため
- 平筆・・・面や線をかき分けることができ、大中小と揃えると便利
- 連筆・・・筆を連ねた形状で広い面を塗れて便利
- 刷毛・・・紙をボードに張ったり、ドーサを引いたりするため
画材として、その他、必要になるもの、あると便利なもの
- 乳鉢(にゅうばち)胡粉や水干絵の具を空ずりします。
- 筆洗(ひっせん)筆を洗います。
- 毛氈(もうせん)ドーサ引きをしていない生紙(きがみ)の下に敷くと浸み通ってしまうので、紙の下に敷きます。
- ベニヤ、パネル 紙を張るもの
- スプーン 水や膠をすくうもの
- タオル 筆をおいたり、余分な水分をしみこませるため
- ドーサは、にじみ止めをするためのもので、明礬(みょうばん)が加わった膠水
まとめ
こうしてみると、日本画の画材は、
種類が多いというだけでなく、
初めて触れる人にとっては、見慣れないものが多くて、
戸惑うことが多いのだろうという印象です。
まずは、画材屋さんへ実際に出かけて
実物に触れて、感じてみることが重要ですね。
そして、美術展などで、日本画鑑賞をするときには
近距離でも観察し、どんな絵の具が使われているのだろうとか、
自分の理想の絵の具や紙や他の画材探求をしていくと良いと思います。
当たり前ですが、使って体験してみないとわかりませんしね。
画材の特徴を心得たうえで、
描きたい絵に迫れるのが理想だと思うので、
画材探求は、とても楽しく大切な工程ですね。
ではまた。